【2ヵ月で1次試験1発合格】中小企業診断士の独学合格【虎の巻】

予備校に行った方がいいんだろうけど、高いだろうし。そもそも近くにないし。
なんとか独学で合格できればいいんだけど・・・
やっぱり独学は大変なのかな。
なるべく効率よく合格できる方法があればいいなぁ。。。
こんな悩みにお答えします。
中小企業診断士試験は、独学合格できます。
1次試験は7科目とボリュームがありますが、王道の勉強法で十分対応可能。必要な勉強時間は平均1000時間と言われますが、短期合格している人もいます。実際、私も2ヵ月で1発合格できました(短期合格者も実は結構いると思います)。
2次試験は独学が難しいと言われることも多いですが、「本質」を理解して「基礎」を鍛えれば、独学でも十分合格できます。
ただし、難易度はそれなりに高い試験です。戦略無しの勉強では遠回りすることになってしまい、挫折することにもなりかねません。
この記事では、中小企業診断士試験に独学で効率よく合格するために必要なノウハウを、ぎゅっと詰め込みました。
これから中小企業診断士試験に挑戦しようと考えている人、挑戦中の人は、ぜひ参考にしてください。
目次
中小企業診断士試験は独学合格できるか?
繰り返しになりますが、中小企業診断士試験は独学で合格できます。
独学合格した人の体験記がネット上に多数あることからも、合格可能なことがわかります。そもそも予備校に通える人ばかりではないので、一定数の独学合格者はいると思われます。
誰でも独学で合格できる?
上記の問いに対する私の答えは、「ノー」です。
ただし、以下の条件に当てはまる人なら、誰でも独学合格が可能だと考えています。
- 情報収拾ができる
- 自己管理ができる
条件は、上記の2つ。
独学の場合、効率的な勉強方法などを自分で調べ、スケジュールを立て、モチベーションを保ち、能動的に勉強していかなければならないからです。
ただ、当サイトに訪れるような「独学で合格する方法」を調べている人なら、十分独学合格が可能だと思います。
理由は、当サイトに来ている時点で情報収拾できていますし、そもそも自己管理できない人がわざわざ「独学」という手段を選ぶとは考えにくいからです(もっと言えば資格取得を目指すこともないのではないかと)。
ということで、これを読んでいる人なら基本的に独学合格できると思います。
中小企業診断士試験に合格するまでの7ステップ
中小企業診断士試験合格までの流れは、次の7ステップです。
- 受験する(そして合格する)と決める
- 1次試験の受験申込をする(締切が例年5月末頃)
- 教材を買う
- スケジュールを立て、勉強する
- 1次試験(例年8月初旬)を受験して合格する
- 2次試験の受験申込をする
- 2次試験(筆記10月下旬、口述12月中旬)を受験して合格する
ステップ1「受験する(そして合格する)と決める」をわざわざ書いている理由は、単純に重要だからです。「絶対合格する!」という決意がないと、挫折する可能性が高くなります。
資格試験のようにゴールが明確なものは、目的を持って、決意して始めた方が、ブレずにやり遂げられます。
中小企業診断士試験に独学合格するまでの「成長物語」
物語の主人公が冒険の旅に出るときも、「誰かを助ける」とか「何かを取り戻す」とか、目的があるから試練にも立ち向かっていけるわけです。
「自分は物語の主人公だ」という気持ちで、旅の試練を通してレベルアップしながら、ハッピーエンドに向かって行く。そんなイメージで取り組むと、楽しめると思います。
中小企業診断士試験の全体像
以下、「中小企業診断士の試験制度などを既に知っている」という前提で話をしていきます。
もし、まだ中小企業診断士試験について調べ始めたばかりだったら、以下の記事が参考になると思います。
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【取得を目指す人へ】3分でわかる中小企業診断士の資格全貌【まとめ】
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中小企業診断士を取得するメリット、資格取得までの流れ、取得までにかかる費用などをコンパクトにまとめています。
中小企業診断士試験の難易度を徹底理解
独学合格の基本的な考え方は、次の一言に集約されます。
彼を知り己を知れば百戦殆からず
中小企業診断士の「難易度」の正体をよく理解すれば、どう戦えばいいか、どう対策すればいいかが見えてきます。
中小企業診断士試験の合格率
1次試験:20〜25%程度
2次試験:20%弱
1次試験の合格率は、たまに20%を下回る年もありますが、大体20〜25%程度(2019年度は30.2%と当たり年)。
年度によって科目ごとの難易度のバラツキが大きいのが特徴で、足切り続出レベルだった場合などは得点調整が入ったりします。「総点数の60%以上」という合格基準そのものが調整されることもあります(たとえば平成28年度は総点数の59%以上に変更されました)。
2次試験の合格率は、たまに20%を超える年もありますが、18〜19%程度の年が多いです。公式な模範解答は示されておらず、配点も不明。そのうえ合格率が毎年ほぼ一定なので、相対評価だと考えられます。
合格率について、詳しくはこちらにまとめています。試験対策にもなりますので、参考にしてください。
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【最新版】中小企業診断士試験の合格率まとめ【気になる難易度】
中小企業診断士試験は難易度が高いと聞いたけど、合格率ってどれくらいなの? どんな人が受験してるの? 働きながらでも合格できる? こんな疑問にお答えします。 結論から言うと、合格率は1次試験・2次試験と ...
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中小企業診断士合格までの勉強時間
中小企業診断士の合格までに必要な勉強時間は、1000〜1300時間程度だと言われることが多いです。
ただし、当然ながら個人差はあります。
例えば1次試験は「他資格等保有による科目免除」という制度もあります。免除申請できる程ではなくても、簿記の勉強をしたことがあるとか、大学で経済学を専攻していたとか、対象科目に関する知識を既に持っている方が、勉強時間は少なくて済みます。
必要な勉強時間は、勉強方法によっても大きく異なります。
短期合格者に共通する効率的な勉強法については、この記事の後半で解説します。
1次試験・2次試験別の難易度
1次試験も2次試験も「合格率」は20%程度と変わりませんが、「難易度の質」は異なります。
1次試験:独学にせよ予備校にせよ、覚えるべきことを覚えていれば合格できる
2次試験:独学にせよ予備校にせよ、読解力(正確な状況把握)と記述力をつけないと厳しい
- 1次試験の難易度
1次試験はマークシート形式です。「科目数が多い」且つ「暗記の要素が多い」という意味で、大変は大変ですが、「内容が難しい」というわけではありません。要領よく勉強すれば独学でも十分合格できます。
- 2次試験の難易度
2次試験は筆記試験です。公式な模範解答が公表されておらず、予備校の解答例もそれぞれ異なります。「明確な対策がしにくい」且つ「1次試験合格者の中での上位20%」という意味で、1次試験より難易度はやや高いです。
2次試験合格に必要なのは、2次試験の本質を踏まえたうえで「与えられた本文を正確に読み、問題文から題意を汲み取り、題意に沿って論理的に記述する」というスキル。予備校に通うにせよ、独学で勉強するにせよ、このスキルが必要です。
逆に、このスキルが既に一定程度あるのであれば、勉強量はそれほど必要ではないと思います。
独学と通学のメリット・デメリットを比較
続いて、独学と通学のメリット・デメリットをざっくり比較してみます。
独学のメリット・デメリット
独学のメリット
- 自分のペースで勉強できる
- 好きな場所で勉強できる
- 費用が安い(3〜6万円程度)
独学のデメリット
- わからない部分があっても質問できない
- 強制力がないので勉強しなくなるかもしれない
- 客観的な評価がしにくい(主に2次試験対策)
通学のメリット・デメリット
通学のメリット
- わからない部分を質問できる
- 強制的にやらざるを得ない環境になる
- 客観的な評価が得られる(主に2次試験対策)
通学のデメリット
- 自分のペースで勉強できない
- 場所が限定される
- 費用が高い(30万円程度)
独学と通学は、メリット・デメリットが正反対。
どっちを取るか、という選択の問題ですね。
上記「誰でも合格できる?」で挙げたとおり、
- 情報収拾ができる→わからない部分があっても自分で調べて解決できる
- 自己管理ができる→自分でスケジュール立案・実行・管理ができる
と考えられるので、上記の2条件に当てはまるなら、独学の方が安く済みます。
市販教材と通信講座のメリット・デメリットを比較
独学と通学の間に位置するのが「通信講座」です。
「独学」の定義は「①学校に通わず、②先生にもつかず、独力で学ぶこと」。
「②先生につかず」=「直接教えてくれる人がいない=わからないことを聞ける人がいない」
という意味だと考えると、通信講座は使い方次第で「独学」にも「通学の代替手段」にもなるからです。
以下、「市販教材のみ使用する場合」と「通信講座を利用する場合」を比較してみます。
市販教材のメリット・デメリット
市販教材のメリット
- 費用が安い(3〜5万円程度)
- 品質が高い(予備校で使用されているものが市販されている)
- 紙ベースなので、手書きメモなどのカスタマイズがしやすい
市販教材のデメリット
- 文字ベースなので理解に時間がかかる可能性がある
- 試すには買うしかない(試すだけでもお金がかかる)
- すきま時間の活用には工夫が必要(※)
※すきま時間の活用のための工夫とは、たとえば次のようなものです。
- テキストや問題集を常に持ち歩く。
- テキストや問題集の覚えたい部分や復習したい部分をスマホで撮っておいて、すきま時間に見る。
- マインドマップや「まとめノート」的なものを作成し、いつでもどこでも見れるようにしておく。
- アプリなどをうまく使う(「市販教材ベースの独学におすすめのアプリ」で紹介します)。
通信講座のメリット・デメリット
通信講座のメリット
- 動画と音声なので理解しやすい
- 動画と音声なので記憶に残りやすい
- 効率的に繰り返し学習ができる
- スマホでも学べるので、すきま時間が活用しやすい
- 講師に質問できる講座もある(別途費用がかかる場合あり)
- 解答テクニックを学べる(主に2次試験)
- 無料で試せる
通信講座のデメリット
- 市販教材よりは若干費用がかかる(4〜6万円程度)
- 受講期限が定められている(期限を過ぎたから再受講したい、という場合には再び費用がかかる)
市販教材にするか通信講座にするかは、好みの問題ですね。「どちらかが正解」というものではありません。
「問題集は紙ベースじゃないと嫌だ」という人は市販教材の方がよいと思いますし、効率重視なら通信講座の方がよいと思います。
通信講座のデメリットに「受講期限が定められている」と書きましたが、裏返せば「期限が決められているので集中できる」とも考えられます。また、市販教材を選んだとしても、最新情報へのアップデートが必要な科目(特に中小企業経営・中小企業政策)や過去問集などは買い直す必要があります。
- コストを抑えるなら短期決戦がベスト
結局のところ、市販教材にせよ通信講座にせよ、受験期間が長引くほど費用負担は増えていくということ(試験の受験料も毎年かかりますし)。なるべくコストを抑えるには、短期決戦がベストです。
市販教材ベースの独学におすすめのアプリ
市販教材でも、「Anki」や「暗記マスター」などをうまく使えば、すきま時間を活用することができます。
- おすすめ1:「Anki」(最強アプリ)
「Anki」というのは、その名のとおり「暗記」という辛い作業を劇的に助けてくれる最強アプリ。忘却曲線を踏まえて「徐々に間隔を広げながら問題を繰り返し出題してくれる」ので、暗記作業を超効率化できます。
詳しくは、「Anki 使い方」などでググると解説記事が出てくるので参考にしてください。
- おすすめ2:「暗記マスター」
Anki以外では、「暗記マスター」というアプリもおすすめです。
スマホでテキストや問題集の写真を撮り、隠したい部分をマーカーで隠して「暗記シート」のようにして使えます。「間違えた問題だけやる」ことができるので、効率的に勉強できます。
手間を省くなら通信講座
ただし、Ankiも暗記マスターも「自分で問題を作る」という手間が発生します。「要点だけ」ならまだしも、がっつり使おうとしたら、かなりの労力がかかります。
その点、通信講座によっては、スマホで問題集に取り組むことができ、間違えた問題を繰り返し出題してくれる機能もあります。上記のような手間をかけずに同様の効果が得られるので、費用対効果は高いです。
独学におすすめのテキスト・問題集
独学におすすめのテキスト・問題集は、TACの「スピードテキスト・スピード問題集」です。
テキストは「何を使うか」も大事ですが、「どう使うか」も同じくらい重要。使い方次第で、勉強効率が大きく変わるからです。以下の記事で「効率的なテキストの使い方」についてもお伝えしているので、参考にしてください。
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中小企業診断士の独学におすすめのテキスト【TACか、TAC以外か】
どのテキストを使えば合格できる? おすすめのテキストは? やっぱりTACがいいの? こんな悩みにお答えします。 中小企業診断士に独学で挑戦しようと考えたとき、「教材は何を使えばいいのか」は気になるとこ ...
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- TACのスピードテキスト・問題集を安く仕入れる方法
ちなみに、TACのスピードテキスト・問題集を買うなら、TAC出版オンライン書籍サイト【CyberBookStore】がおすすめです。
理由は、15%オフで買えるから。テキスト・問題集を揃えると3万超えなので、15%オフは大きいです。ざっくり5,000円ほどお得です。
時々20%オフになっていることもあるので、【CyberBookStore】中小企業診断士(公式サイト)でチェックしてみてください。
独学におすすめの通信講座
独学におすすめの通信講座は、スタディング中小企業診断士講座です。おすすめポイントは、次のとおり。
- 短期合格の王道「問題演習の繰り返し」が効率的且つ簡単にできる
- 頻出問題をテーマ別にまとめた過去問集でも繰り返し学習できる
- 学習内容が最初からマインドマップにまとめられている(手間が省ける)
- 教育訓練給付金の対象講座なら受講料を20%抑えられる(費用負担が減る)
- 講師に質問することもできる(有料オプション)
ちなみに、利用者の中には3ヵ月で1次試験に合格した人もいるようです。
通勤講座は、一次試験用講義の音声版を移動中に倍速で聴講、問題集を自宅や図書館での座学で活用した。問題集は、間違えた問題や苦手な問題を繰り返し出題する機能があり、知識の定着が進んだ。3ヶ月の学習で合格することができた。
コスパの高さは圧倒的
スタディングの中小企業診断士講座には教育訓練給付金(一般)の対象講座(1次2次合格コース スタンダードコース)もあり、コース修了後、学費の20%がハローワークから給付されます。
このコースについて厚生労働大臣教育訓練講座検索システムで調べたところ、受講修了者数は多くありませんが、修了生の試験合格率は26%と、驚異的な高さです(平成30年度)。
さらに「合格祝い金制度」もあり、合格後にアンケートに答えるなどすると1万円受け取ることができます。
仮に、教育訓練給付金対象講座を受講して「合格祝い金」も受け取った場合、実質負担は4万円程度。抜群に高いコスパと言えます。
スタディングの講座は、無料で「スタディング中小企業診断士講座」公式サイトからカンタンに試すことができます。
まずは無料で試してみて、自分に合ってると感じればそのまま使ってみると良いと思います。
中小企業診断士1次試験の独学合格に必要な3つのキモ
中小企業診断士の1次試験は7科目もあります。内容が難しいわけではないのですが、量が多いのが難点です。
そんな1次試験を独学合格するキモは、以下の3つです。
- 計画・スケジュールを立てる
- 勉強の順番を理解する
- 王道の勉強法で勉強する
- 計画・スケジュールを立てる
やみくもに進むのは挫折のもとです。「無理なく、無駄なく」勉強して合格するためのキモとなるのが、スケジュールです。
これは感覚的なものですが、合格できるかどうかは「計画・スケジュール」でほとんど決まると私は思っています。
以下の記事に、効率的に合格するための「スケジュールの立て方」や「時間の使い方」をまとめていますので、参考にしてください。
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中小企業診断士の独学スケジュールはこう立てる【挫折しないために】
いつから勉強を始めたらいいの? どれくらいの期間がかかる? 1日何時間勉強したらいい? 1日のスケジュールは? スケジュールってどう立てたらいいの? 効率的に合格する方法ってある? こんな悩みにお答え ...
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- 勉強の順番を理解する
7科目もあるので、どんな順番で勉強すればいいかは悩ましいところです。
科目数が多いからこそ、「行き当たりばったりで勉強するか」「戦略的に勉強するか」によって大きく差がつきます。
以下の記事では、7科目を効率よく勉強するための順番をお伝えしています。徹底的に無駄を省いて、効率よく合格するために、参考にしてください。
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【合否を分ける】中小企業診断士に独学合格するための正しい順番
7科目もあるから、どんな順番で勉強すればいいかわからない 科目が多いから、先に勉強した科目を忘れてしまうのが心配 1科目ずつ勉強した方がいい?複数の科目を同時並行した方がいい? どの科目を、どれくらい ...
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- 王道の勉強法で勉強する
1次試験は覚えなければならないことが多いからこそ、効率よく勉強することが特に重要。その勉強法とは、大抵の資格試験に共通する王道の勉強法「問題演習&復習の繰り返し」です。
正直に言って、勉強法次第で数100時間の差が生まれる可能性があります。自分の時給で換算してみると、効率的な勉強法の価値を感じることができるはず。
勉強を始める前に、是非こちらの記事を参考にしてください。
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中小企業診断士1次試験を最速クリアする「王道」勉強法【必見】
中小企業診断士試験に独学で合格したい できれば、短期合格したい どうやって勉強していけばいいかわからない 効率のいい勉強法が知りたい こんな悩みにお答えします。 中小企業診断士の1次試験 ...
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中小企業診断士2次試験を独学突破する【本質と基礎】
2次試験合格のために最も重要なのは、「この試験を通して、試験実施機関が確認したい“受験生の能力”は何なのか?」を理解したうえで演習に取り組むことだと考えています。
なぜなら、それを理解しないまま演習を繰り返したところで、的外れな解答を量産するだけになりかねないからです。
当たり前のことを言っているようですが、超重要なので敢えて言っています。
これを理解しないままでは、たとえ予備校に通ったとしても合格には届かないと思います。
2次試験合格のために知るべき中小企業診断士試験の本質
「じゃあ、試験実施機関が確認したい“受験生の能力”って何?」
と思われると思いますが、私は次のように考えています。
- 現状を正確に把握する状況認識能力
- 問題点を明確にする分析力
- あるべき姿(理想)に関する知識力
- 現状とあるべき姿のギャップを埋める課題解決力
- 課題解決方法の提案力(説明力)
これらは、中小企業診断士の業務や役割を踏まえれば明らかです。
中小企業診断士の業務
中小企業診断士の業務について、中小企業支援法には「経営の診断及び経営に関する助言」と記載されています。
また、試験実施機関である中小企業診断協会HPには、「現状分析を踏まえた企業の成長戦略のアドバイス」と記載されています。
- 診断のためには、現状を正確に把握しなければなりません。
- 現状分析して問題点を特定できなければ、解決することができません。
- あるべき姿を思い描けなければ、適切な助言をすることができません。
- わかりやすく(論理的に)説明しなければ、伝わりません。
- 伝わらなければ行動につながらず、成長できません。
つまり、試験を通して(実施機関が)知りたいのは、「中小企業診断士としての業務を遂行するのに必要な能力があるか」ということ。
過去問演習に取り組む前に、これをしっかり腹に落としておくべしです。
2次試験の合格に必要な基礎力
2次試験では、上記のような「求められている能力」を自分が持っているということを、文章を通して示さなければなりません。
そのため、1次試験の勉強によって得た知識の他に、以下の基礎的な力が必要です。
- 文章を正確に読む力
- 論理的に説明する力
- 端的に文章にまとめる力
試験では、個別企業の状況が文章で与えられます。なので、まず文章を正解に読めなければなりません。
次に、解答を論理的に、決められた字数で端的に記述しなければなりません。
ただ、これらは基礎力です。訓練すれば誰でも鍛えられます。
なので、「本質を踏まえたうえで、演習を繰り返しながら基礎力を鍛える」という方法が良いと思います。
2次試験は財務・会計の対策を万全に
財務・会計は「明確な正解」が存在する科目です。ゆえに、「明確な差」がつきます。
2次試験は相対評価なので、できればプラス方向に差をつけられるよう、重点的な対策をしておくべきです。少なくとも基本問題は絶対に落とさず、意思決定会計などの例年出題される分野は万全にしておく必要があります。
中小企業診断士試験の独学合格【虎の巻】まとめ
中小企業診断士試験は独学で合格できます。
1次試験は科目数が多く、覚えなければならないことも多いため、スケジューリング・学習順序・繰り返し学習が特に重要。
2次試験は公式な解答が公開されない特殊な試験ですが、本質を理解して基礎力を鍛えるのが合格への近道であり、王道です。そして、財務・会計への備えを万全に。
独学合格に必要な条件は、
- 情報収拾ができる
- 自己管理ができる
だけ。
独学には市販教材ベースと通信講座ベースの2通りあり、それぞれにメリット・デメリットがあります。
勉強を始める前は、どちらにしようか迷うかもしれませんが、どちらを選択するにせよ「しっかりスケジュールを立て、自己管理しながら、正しい勉強法で着実にレベルアップしていくのみ」です。合格するには、それしかありません。
最後に、私が好きなTestosteroneさんの言葉。
二つの選択肢がある場合、どちらの選択をするかは大した問題じゃない。大切なのは選択を正解にする実行力と意志力だ。人生の選択において正解なんてもんはない。選択を正解にするも不正解にするも全ては選択をしたあとの己次第。迷ってる時間がもったいない。迷わずいこう。で、力づくで正解にしよう。
— Testosterone (@badassceo) March 11, 2020
以上、中小企業診断士の独学合格【虎の巻】でした!